水道事業ガイドラインの概要

  1.  水道事業ガイドラインは、国際標準化機構(ISO)における上下水道事業のサービスに関する国際規格化や厚生労働省における水道ビジョンの策定に関連して、平成17年1月に全国統一となる規格として日本水道協会が制定したものです。
  2.  水道サービスの目的を達成し、サービス水準の向上を図るために様々な側面から定量化するものです。
  3.  「水道事業ガイドライン」では、6つの目標からなる137項目の業務指標が示されており、業務の定量化を目的としたものです。業務指標については、各水道事業体が置かれている条件(水源や地理的条件、施設の規模、自然災害など)によって異なるため、全国統一の基準のようなものは示されておりません。

 

業務指標の分類

  1. 安心の業務指標は、「すべての国民が安心しておいしく飲める水道水の供給」を示しており、22項目の構成となります。
    • 水資源の保全 (5項目)
    • 水源から給水栓までの水質管理(17項目)
  2. 安定の業務指標は、「いつでもどこでも安定的に生活用水を確保」 を示しており、33項目の構成となります。
    • 持続した水道水の供給 (8項目)
    • 将来への備え (7項目)
    • リスクの管理(18項目)
  3. 持続の業務指標は、「いつでも安心できる水を安定して給水」 を示しており、49項目の構成となります。
    • 地域特性にあった運営基盤の強化(27項目)
    • 水道文化・技術の継承と発展 (12項目)
    • 消費者ニーズをふまえた給水サービスの充実(10項目)
  4. 環境の業務指標は、「環境保全への貢献」を示しており、7項目の構成となります。
    • 地域温暖化防止・環境保全などの推進(6項目)
    • 健全な水環境(1項目)
  5. 管理の業務指標は、「水道システムの適正な実行・業務運営及び維持管理」を示しており、24項目の構成となります。
    • 適正な実行・業務運営(9項目)
    • 適正な維持管理(15項目)
  6. 国際の業務指標は、「我が国の水道技術などの国際貢献度」を示しており、2項目の構成となります。
    • 技術の移転(1項目)
    • 国際機関・諸国との交流(1項目)

 

算出した指標試算結果

 当企業団では、お客さまから信頼される事業運営をめざして経営情報を積極的に公開しています。平成20年度から平成22年度の3ヵ年の試算結果は次のとおりです。

137項目の業務指標結果 [213KB pdfファイル] 
 

  1. 安心して飲める水の指標

 ここではいくつかの水質に関する指標が存在し、前年比で値に増減は見られるものの、企業団では水質基準に適合した水道水が送られていることが確認できます。お客さまからは「よりおいしい水を提供してほしい」との声がありますが、「安心」で「安全」な水を「安価(低廉)」に供給することを念頭に置き、そのバランスを検討しながら、「1105:カビ臭から見たおいしい水達成率」、「1106:塩素臭から見たおいしい水達成率」の向上に努めることとし、今後も安心して使用いただける水の供給を目指して水質管理に努めてまいります。
 「1117:鉛製給水管率」は減少し、全国的に見ても低い値です。今後も鉛製給水管に起因するお客さまの不安の解消に努めます。

 

  2. 災害対策への取組みに関する指標

  水道施設の耐震化に関する指標については、全国的に見ても高い水準である「2210:管路の耐震化率」がさらに増加しています。しかし一方で、「2207浄水施設耐震率」、「2208:ポンプ所耐震施設率」については、全国の平均指標値を下回っています。また、 「2102:経年化設備率」が上昇し、経年化が進んでいることが確認できることから、アセットマネジメントの構築と実践により、計画的かつ効率的な水道施設・設備の更新が求められます。
 「2211:薬品備蓄日数」、「2214:可搬ポリタンク・ポリバック保有度」が増加しました。今後も非常時を想定し、給水に欠かせない物資の備蓄と管理を行っていきます。

 

  3. 水を安定して供給する指標

   「3001:営業収支比率」、「3002:経常収支比率」、「3003:総収支比率」は増加し、前年に引き続き100%を超え、財政の健全化が確保されていることを示しています。また、「3012:給水収益に対する企業債残高」は減少、「3013:料金回収率」、「3023:自己資本構成比率」は上昇しており、前年にも増して財務状況の改善が図られています。

 

  4. 環境保全への貢献に関する指標

   「4006:配水量1㎥当たり二酸化炭素排出量」が減少し、「4003:再生可能エネルギー率」が増加しており、小水力発電及び太陽光発電の成果が現れています。いずれも全国的に見ても優れた値です。今後もより一層環境負荷の低減を目指し、事業運営に努めていきます。

 

  5. 適正な業務運営・維持管理に関する指標

  平成23年3月の東日本大震災の影響もあり、「5103:管路の事故割合」が全体的に増加しましたが、「5107:漏水率」、「5108:給水件数当たり漏水量」は減少しています。これは、全国水準に比べ優れた値であり、効率的な水道事業の運営に寄与していると判断できます。

  

今後の取り組みについて

  1. この業務指標は、毎年公表してまいります。
  2. 業務指標をもって当企業団と諸条件が類似した事業体との比較を行い、事業課題の明確化を図り、効率的な経営とサービスの向上に努めます。